2017.10.20

竹中工務店は、BIMを活用した3次元設計において、建築設計図作成過程で遮音設計を自動
的に行う手法を開発し、国立循環器病研究センター移転工事の設計に初めて適用した。
同手法は、あらかじめBIM機能に音響情報を組み込むことで、建築設計者自らが必要な遮音
性能を明快かつ定量的に把握しながら設計を進めることができる仕組みだ。3Dモデルに音響
情報を用いることで、視覚的にわかりやすく、かつ抜けのない遮音品質を確保し、さらに遮
音上有利なレイアウトの提示ができる。同手法ではレイアウトに伴い自動設定された遮音性
能から遮音構造が決まり、同時に建築コストが算出される。リアルタイムにコストの比較が
可能になることで、音響品質を保ったままレイアウトの合理化が図れ、設計の早い段階で建
設コストの削減に繋げることが可能だ。同社は、AIによりレイアウトと遮音品質、構造、設
備、建設コストなどを統合した最適解が自動設定されるような開発にも着手しているという。

　　国立循環器病研究センター　Ⓒ竹中工務店

　　3D音響グレードカラーマップ　Ⓒ竹中工務店

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