前田建設らがBIMとロボットで大規模木造建築の
構造材を自動加工
2018.05.07
前田建設工業は、千葉大学と共同で、BIMデータから大規模木造建築に使用する構造材を、高
精度に一気通貫で自動加工する多関節ロボット加工機を開発した。
同ロボット加工機は、産業用多関節ロボット2基と専用搬送台で構成されており、設置が小面
積で、全方位からの切削・加工などを同時に行うという自由度の高い加工ができる。使用する
3Dデータは、ARCHICADなどの建築設計で用いる一般的なBIMデータをそのまま利用できる
のが特長で、建築設計段階のデータを木軸加工段階まで連携させ、一気通貫で大規模木造建築
に使用する構造材の自動加工が可能だ。従来のような大掛かりな専用機や、専用規格での3D
データの用意が必要なくなり、大幅な生産性向上が図れる。また、多関節ロボットによる加工
は自由度が高く、いままでにない自由なデザインの木造建築を実現できるという。今後、同社
は木造技術を進化させ、国内の林業再生と環境負荷低減に向けた取り組みを進める方針だ。