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BIM・FMガイドブック ~目次から内容を紐解く

2015.04.23

公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会(以下、JFMA)が4月30日に発行する「ファシ
リティマネジャーのためのBIM活用ガイドブック」の表紙や内容などの情報を、ひと足早く
入手したので、どこよりも早くご紹介する。

BIMは、建物の設計から施工、FMまでのライフサイクルにわたって、建物のデジタル情報を有効
活用しようという概念であるので、FMでの活用なくして、本来のBIMライフサイクルは実現し
ない。その意味でも、「BIMデータのFMへの活用」のポイントなどを解説した同書は待望の一冊
と言えるだろう。

JFMAのBIM・FM研究部会が、約2年をかけてまとめた同書は、200ページにも及ぶ力作だ。
BIM・FM研究部会の部会長は大成建設の猪里孝司氏で、部会員52名もの大所帯となっている。
建築主、FMサービス会社、設計事務所、建設会社、大学、ITベンダーなど多岐に渡る組織に
所属するメンバーで構成された同研究部会の中心的メンバーおよび業界の著名人が執筆して
いる。

 「ファシリティマネジャーのためのBIM活用ガイドブック」の表紙

 「ファシリティマネジャーのためのBIM活用ガイドブック」の表紙


内容は、BIMとは何かのわかりやすい解説から始まり、FMへのBIMの効果、海外のBIM・FM
の先進事例、国内のBIMガイドラインとBIM・FMの先進事例、FMでBIMを活用するための
ポイント、そして、BIMを活用したFMにおける6つの新しいビジネスモデルの提案など、魅力
的な情報が満載の一冊だ。
同書の目次を入手したので、特別に掲載する。目次をご覧になれば、同書の内容が掴みやすい
のではないだろうか。



 「ファシリティマネジャーのためのBIM活用ガイドブック」の目次

 「ファシリティマネジャーのためのBIM活用ガイドブック」の目次


海外の代表的BIM・FM先進事例が6事例、国内の代表的BIM・FM先進事例が3事例掲載されて
いるが、国内の3事例については、それぞれの事例の中心的役割を果たした企業・大学の担当
者が同研究部会のメンバーでもあったため、ポイントがわかりやすくまとめられている。
そのほかに特筆すべき内容の一つとしてコラムがある。10のコラムが掲載されているが、その
執筆陣には国土交通省、法務省、日本郵政、森ビルといった、日本を代表する発注者の幹部
クラスおよび日建設計の山梨知彦氏をはじめとする業界の著名人が名を連ねる。コラムもまた
読み応え充分な内容だ。
 
ファシリティマネジャーはもちろん、設計や施工などでBIMを活用している人、さらに建築主
やBIMを未導入の設計事務所・建設会社の人にも同書は大変参考となる内容となっている。
価格は3,000円(JFMA会員は2,500円/いずれも税別・送料別)で、4月30日の発売予定日に
は、JFMAのWebサイトに購入方法などについての詳しい情報が掲載される予定だ。