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コラム

BIMツールの違いと地域性

2018.12.27

パラメトリック・ボイス                清水建設 丹野貴一郎

11月に名古屋で開催されたメッセナゴヤという展示会に清水建設が出展しそのコンテンツ
のサポートをした関係で、今年は名古屋に行く機会が多い年でした。
多くの方にとっては名古屋出張というのは珍しい事ではないと思いますが、実は私はこれま
でなぜか名古屋と縁がなく、数えるほどしか行った事がなかったので、自分が持っていた何
となくのイメージと実際に体感したもののギャップに違和感を覚えつつも楽しんでいました。
 
他国に行けば当然のように感じる事ですが、日本国内でも地域によって文化というか雰囲気
が異なります。歴史や自然など様々な要因で出来てきたものですが、これが現場の雰囲気や
場合によっては作業手順の違いにも繋がったりします。
インターネットにより場所性が薄れてきているとは言え、物理的に建設をする場合において
は、場所性というのは非常に重要です。ここで言う場所性とはデザイナーが言う都市論や技
術的な立地条件のことではなく、より実務のなかで向き合うことの多い、どんな商習慣があ
り、どんな性格の人が多いかといったことです(簡単に言うと地域の人の好き嫌い)。
違いがあるとは言え、このようにわかりやすく異なるわけではない場合は、事前情報があっ
たとしても参考程度にしかならないため、やはり実際にそこで体感をしながら自分の中に落
とし込んでいくしかないのではないでしょうか。
 
話をBIMに置き換えてみます。
 
もしかするとCADとBIMでは話す言葉が違う位の違いを越えなければならなかったかもしれ
ません。そう考えると若いころに学ぶか、たまたま興味を持つか、必要に迫られない限り修
得するのは難しいのだと思います。
そのために教育が必要であり、業務として使うまでにはそれなりの方法論をもって手間と時
間をかけて行うべきです。
 
では、BIMツールの違いはどうでしょう。
これは地域の違い程度のものではないでしょうか。
BIMツールを何にするかの議論というのは、どの地域で仕事をするかの議論と同じように思
えます。
たしかに行った事のない場所は不安になりますし、行ってからもやりにくい事や性格的に合
わない事もあるでしょう。しかし、いざ行ってみるとおそらく日常ではそれほど困らないと
思います。これまで経験したことがない場面では、その地域に根ざしている人の助けを借り
て解決ができるはずですし、結果としてその地域に根ざして人の助けをする側に回る人もい
ると思います。
地域に密着して、その場所の専門家になるのか、どこでも通用する汎用性を持つのか、こう
考えればBIMツールとの向き合い方も変わるかもしれません。
その逆にBIMの専門家と言われている人たちも大抵はどちらかです。そう思えばどんな時に
誰に相談すれば良いかもわかってくると思います。
皆さんや皆さんの会社はどちらを目指していますか?