Magazine(マガジン)

ユーザー事例紹介

3DCADやVRを活用した家づくりの強力な
サポートデバイス<ラシクデザイン>

2019.03.26

住宅の設計業界ではいまだ一般的とはいえない3DCADやVRをフル活用し、施主が “自分らし
い”と考える家づくりを進める、ラシクデザインの渡邉洋一郎氏。自身の設計事務所を立ち上
げてから数年だが、すでに数多くの物件を設計し、手がける案件の地域も順調に拡大している
という。
そんな渡邉氏が愛用するハードウェアは、マウスコンピューターのノートパソコンである。施
主の満足度を高める円滑なコミュニケーションを行うためのソフトの活用方法や、渡邉氏の仕
事を強力に支えるノートパソコンの選定のポイントについてお話を伺った。

目的に合った最適なカスタマイズと充実した製品ラインナップ
渡邉氏の経歴は、多岐にわたる。自動車業界を経て、建築業界に転向し、マンションや公共施
設の施工監理を行う企業に就職。そこで経験を積み、公共事業のコンサルタントに転職した際
にCADや積算ソフトを習得した。そのあと、注文住宅の設計施工会社に7年ほど現場監督とし
て勤め、その頃から施主との打ち合わせの内容と質を高めたいという想いを持つようになった
という渡邉氏。「当時の会社の方針がとにかく施工の数をこなすことが優先という状況で、打
ち合わせは数回に抑えられていました。そのため、みんながハッピーであるはずの新築の引き
渡しの際に、お客様から不満やお叱りを受けることが多く、その経験から自分で施主の理想の
家を実現したいと思うようになりました」と振り返る。

        ラシクデザイン株式会社
        代表取締役 渡邉洋一郎 氏

        ラシクデザイン株式会社
        代表取締役 渡邉洋一郎 氏


その後、不動産会社の建築部門などの立ち上げにも参画するなど幅広いスキルを身に付け、
2017年に自身の設計事務所「ラシクデザイン」を設立した。身体に優しい自然素材の扱いを
得意とし、そして「納得のいく打ち合わせ」をモットーとして、業績を拡大している。
そんな渡邉氏が信頼を寄せるのがマウスコンピューターの製品だ。同社のパソコンを導入した
のは、住宅プレゼンシステム「ALTA」(コンピュータシステム研究所)の3Dデータをストレス
なく動かせる環境を求めてのことであった。また当時、渡邉氏はより施主にわかりやすいプレ
ゼンをしたいという想いからVRシステムの導入も決めていたものの、3Dデータをハンドリン
グする充分なスペックのパソコンは持ち合わせていなかった。
「マウスコンピューターの名前は知っていましたが、実際にWebサイトを見てみると3DCAD
やBIM向けの製品ラインナップが充実しており、さらにカスタマイズにも強く、必要な組み合
わせを選んで購入できることを知り、自分にとってはうってつけだと思いました。市販されて
いるパソコンでは余計なソフトが組み込まれている場合も多く、必要充分な性能が得られない
と感じていたからです」と渡邉氏。

   3DCADで作成した住宅のパース1

   3DCADで作成した住宅のパース1


快適なパソコンにより施主とのコミュニケーションを向上
渡邉氏が最初に購入したのは、マウスコンピューターのクリエイター・エンジニア向けのブラ
ンド「DAIV」のノートパソコンである。GPUは、CGの描写に優れるエヌビディアのGeForce
を搭載。「メインメモリは32GBにしており、3Dモデルを操作するときに動きが軽くストレス
は感じません。快適にプレゼンすることができて助かっていますし、性能に関する不満はまっ
たくありません」と渡邉氏。
DAIVは15.6インチ液晶でsRGB比95%の色味の再現性が高いパネルを採用。CGの描写も綺麗
で、キーボードはLEDを使っているため暗い場所での作業もしやすく、普段の作業はもちろん、
出先での打ち合わせでも重宝しているという。

    渡邉代表が使用する、クリエイター・エンジニア向けのブランド「DAIV」の
    ノートパソコン

    渡邉代表が使用する、クリエイター・エンジニア向けのブランド「DAIV」の
    ノートパソコン


社内でプレゼンを行う場合には、DAIVに40インチの4K外部モニターを接続。渡邉氏は施主と
ノートパソコンを見ながら3Dデータを操作し、40インチモニターを施主に見てもらう。「例
えば窓の高さや大きさを検討する時に、3Dモデルにご家族と同じ身長を設定した人を立たせ
ます。窓の下枠が目線よりも下にあれば室内から外が見え、上にあれば見えなくなる様子がわ
かりますし、変更すればリアルタイムに伝わる。同様に、窓の開き方も一目瞭然です。住宅で
も意外と専門用語が多く、“横すべり窓”“縦すべり窓”などで設計者とお客様との間で認識の違
いが生まれてしまうことがありますが、そうしたことも避けられます。また、太陽の動きに応
じた室内への日の光の入り方のシミュレーション機能なども使用しています。お客様と一緒に
確認し、その場で設計にフィードバックできるのは大きなメリットです」。
こうした機能を渡邉氏がフル活用できるのも、「DAIV」がハイスペックなノートパソコンで
あるためだ。

   3DCADで作成した住宅のパース2

   3DCADで作成した住宅のパース2


渡邉氏は3Dモデルで検討がある程度進むと、施主にVRで3D空間を体感してもらう。VRでは
外観を確認し、扉を開けて室内に入り、部屋の広さや天井の高さ、吹き抜けの開放感などを
ウォークスルーで体験。「お客様が棚をもう少し下げたいという場合にはリアルタイムで棚
の位置を下げるなど要望に合わせて調整します。同じように、キッチンのカウンターの高さを
VR上で体験したり置く家具のサイズ感もシミレーシンできます」と渡邉氏。自社以外で
の打ち合わせは同じVRシステムがセトされているYKKの新宿シールームなどで行うこと
もあるという。「ノートパソコンとデータを持っていけば、そのまま運用できます。パソコン
は若干重さはありますが、場所を選ばずプレゼンが可能なため便利ですね」。
プラン提案の段階から3Dで見せていくと、施主の口からは「わかりやすい」という言葉が
一様に出てくるという。「プレゼンや打ち合わせで、紙は使っていません。いまだに身振り手
振りを交えてスケッチを描いたり、カタログを引っ張り出して説明する設計事務所も多いです
が、3Dで説明すれば、お客様の理解度は高く、決断するスピードも早くなります。打ち合わ
せの時間や回数が減ることで設計期間は短くなるのです」と渡邉氏はメリットを強調する。
「私たちは“わかりやすい打ち合わせ”に特化し、独自の強みにしています。わかりやすくて楽
しい、そして納得のできる打ち合わせは、すぐには真似できませんから」と自信をのぞかせる。

マウスコンピューターの製品を活用しながら、新たな展開も視野に
渡邉氏は、マウスコンピューターのパソコンを計4台導入しており、法人向けブランド「MousePro」の「NB900シリーズ」のノートパソコンも使用している。CADオペレーターの
スタッフが使用するMouseProにはQuadro® P3000を搭載。3DCADやBIMソフトなどの建築
設計のモデリングに使われるOpenGLという規格に最適化されているGPUのため、こちらも使
用にストレスはないという。

   渡邉代表が使用する、法人向けブランド「MousePro」の「NB900シリーズ」の
   ノートパソコン

   渡邉代表が使用する、法人向けブランド「MousePro」の「NB900シリーズ」の
   ノートパソコン


「建材メーカーでは3DCADに対応するデータを拡充させる動きがありますから、ますます3D
データはつくりやすくなるでしょう。また、IPSのパネルを採用した液晶モニターは視野角が
広く、ノングレアで見やすく作業できています。さらにMouseProは重量も軽いため、持ち運
びもしやすいです」と渡邉氏。
そのほかに、渡邉氏は現場監督用にもマウスコンピューターのパソコンを使用している。
「監督が直接3Dデータを操作することはいまのところありませんが、3Dモデルを交えた打ち
合わせが行われていることで、認識の違いから発生する工事ミスはほとんどなくなっています。
また図面製本には、主要な外観と内観のパース図を入れています。現場で工事する職人も、立
体的に見た方が把握しやすく伝わりやすいからです」。

   「DAIV」と「MousePro」のノートパソコンの2台を使用する渡邉代表

   「DAIV」と「MousePro」のノートパソコンの2台を使用する渡邉代表


「DAIV」から始まり、「MousePro」やモバイルクラスのノートパソコンまで、マウスコン
ピューターのパソコンを継続的に導入してきた渡邉氏。「さらに必要になれば、やはりマウス
コンピューターのパソコンを購入したいと考えています」。住宅設計を展開している渡邉氏に
とって、状況に応じた最適なスペックを選べるマウスコンピューターのパソコンは、強力なサ
ポートデバイスとなっている。

   使用しているノートパソコンのスペック

   使用しているノートパソコンのスペック


マウスコンピューターのパソコンの詳しい情報は、こちらのWebサイトで。