大林組が3Dプリンターで国内最大規模となる構造物の製造に着手
2019.09.04
大林組は、3Dプリンター用特殊モルタルと超高強度繊維補強コンクリート「スリムクリート」
とを一体化する構造を開発し、セメント系材料を用いた3Dプリンターで国内最大規模の構造物
となるシェル型ベンチの製造に着手した。
従来、セメント系材料を構造物に用いる際には、引張力を負担する鉄筋などと組み合わせた複
合構造とする必要があり、セメント系材料を用いた3Dプリンターの実用化においても、この引
張力の負担方法が課題であった。同社が今回開発した構造は、外形を3Dプリンター用特殊モル
タルで製造した構造物の内部に、引張力を負担できるスリムクリートを流し込むというもの。
スリムクリートには自己充てん性があるため、外形の内部に流し込む作業が容易で、鉄筋を人
力で配筋する場合と比較して、作業の大幅な軽減が可能になるという。シェル型ベンチは、
本年10月に完成の予定で、完成後に耐久性などを評価する方針だ。