清水建設が3Dプリンティング型枠で実現場に
自由曲面の大型柱を構築
2021.02.08
清水建設は、高強度・高靭性の繊維補強モルタル「ラクツム」で積層造形した3Dプリンティン
グ型枠を実現場に初適用し、従来工法では困難だった自由曲面形状の大規模コンクリート柱を
構築した。同社が開発した3Dプリンティング技術は、独自開発したセメント材料ラクツムを任
意のかたちに造形し、高さ2mの柱型枠を約2時間で積層できる。また、3DCADからロボット
制御プログラムを即時に生成が可能なため、形状の決定から実施工まで短時間で進めることが
でき、従来は実現できなかった自由曲面の施工に成功した。今回、特殊なデザインの大型柱の
埋設型枠を製作し、この型枠を現場に搬入。所定の位置に組み立てたあとコンクリートを打ち
込み、高さ4.2m、直径2.2~2.7mの特殊形状の4本の柱を完成させた。これらの技術は、プレ
キャスト化の概念を現場施工に採り入れた新たなソリューションと言えるもので、RC造の施工
の省力化・省人化や構造物の設計の自由度向上が期待できるとしている。