2022.04.18

清水建設は、初期設計段階の3次元CADデータから音楽ホールや劇場など建物の音響性能をリ
アルタイムに予測・評価できる音響シミュレーションツールを開発した。従来、同様のツール
では高度な専門知識や、専門家と意匠設計者との間で詳細部分の調整が必要で、結論までに多
くの時間を要するのが課題だった。同ツールは、独自の音響解析プログラムを3次元CADツー
ルと連携させたデジタルデザインツール。対象施設の3次元CADデータをインプットし、内装
材の種類などを入力すると同プログラムによるシミュレーションが行われる。その結果から空
間の用途に応じた基準値を元に評価され、受音点毎に3次元モデル上に可視化される。再シミュ
レーションする場合もほぼリアルタイムに行われるため、試行錯誤をしながら設計案を検討で
きる。これによって、専門知識がなくても設計者が一人で一気通貫して音響性能の大部分を評
価できるようになり、プロジェクトの初期段階からスピーディーに綿密な検討が可能となる。

　可視化イメージ①　Ⓒ清水建設

　可視化イメージ②　Ⓒ清水建設

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