大林組が初の大臣認定の構造形式で3Dプリンター
による建屋を建設へ
2022.06.16
大林組は、セメント系材料を用いた3Dプリンターによる建築物として、国内初の建築基準法
に基づく国土交通大臣の認定を取得した構造形式を用いた「(仮称)3Dプリンター実証棟」の
建設に着手した。同実証棟は、同社が開発した超高強度繊維補強コンクリートによる構造形式
を用いて地上構造部材をすべて3Dプリンターで製作する建築物。壁を複数層としてケーブル
や配管ダクトを配置することで、通常の建築物と同様の利用を想定したデザインとなっている。
設備図を含めた建築確認や同コンクリートを材料とする個別評定も取得し、完成は本年11月の
予定だ。空調、洗面、照明などの設備を実装するため、壁は構造体層と断熱層、設備層からな
る複層構造としている。3Dプリントによる躯体工事と断熱、設備工事の一部を行うことで工期
短縮などを実現する。同社は、今回の大臣認定の取得で得たノウハウを活用し、複数階や面積
規模を拡大した構造物の建設に繋げるなど幅広い可能性を追求していく考えだ。