清水建設が施工場所で実大構造物を印刷する
建設3Dプリンターを開発
2022.10.04
清水建設は、施工場所で実大構造物を直接印刷できるガントリー型の建設3Dプリンター
「Shimz Robo-Printer」を開発。建設中の自社施設「(仮称)潮見イノベーションセンター」
の建設現場でオンサイト3Dプリンティングの実証施工を行い、鉄骨鉄筋コンクリート造の壁
状柱の外装部材を兼ねる奥行20m、高さ4.5m、厚さ80mmの埋設型枠を印刷した。施工では、
鉄骨と鉄筋を所定の位置に組み立てたあと、ノズルを周回させながら外周に繊維補強セメント
複合材料を積層。積層体が1m積み上がったタイミングでコンクリートを内部に打ち込むプロ
セスを繰り返した。造形速度は、外周約42mの型枠1層分の印刷に約10分、型枠全体の印刷に
要した延べ時間は75時間。矩形の型枠で躯体を構築した場合と比べて、コンクリート躯体のボ
リュームを約1割削減した。また、同プリンターを活用したオンサイトプリンティングにより、
大規模積層体の一括印刷が可能になり、部材の運搬費用が不要となる効果も見込めるという。