2023.03.16

竹中工務店は、大空間の最適な空調制御を行う新たな手法として日本初となる、バーチャルセン
サーを用いたデジタルツインによる空調制御システムを開発し、実物件に初適用した。
バーチャルセンサーとは空調機やサーモカメラなどから得られた実空間のリアルタイム計測デー
タを基に、シミュレーションにより温度、風速などを推定する仮想の空間センサー。建物の空調
を自動制御する場合、通常、センサーから得る計測データと、室内環境の快適性の目標値を一致
させる方法が多く採用されている。しかし、大空間の場合、きめ細かな制御を行うことが難しい
という課題があった。同システムはシミュレーション技術の応用により作成した多数の解析結果
から得られるバーチャルセンサーを基に室内環境を把握し、その仮想空間上の結果によりリアル
空間を制御する日本初のデジタルツイン技術だ。多数のセンサーを用いることできめ細かな制御
が可能になり、通常の方式と比較して約30～70％の空調消費エネルギーの削減が可能だという。

　Ⓒ竹中工務店

　　　同システムを初適用した「名古屋市国際展示場新第1展示館」　Ⓒ竹中工務店

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