2023.06.13

清水建設は、3Dプリンティング用のコンクリート材として自社開発した「構造用ラクツム」
を建築構造体のプリント施工に初適用し、建築物個別の大臣認定を要さず通常の確認申請手
続きのみで、プリント構造体を活用した建築物を完成させた。東京都江東区に建設中の自社
施設「潮見イノベーションセンター(仮称)」内に整備した駐車場の屋根構造物に適用したも
のだ。今回の屋根構造物では膜屋根の外周を囲うアーチ状の構造体の一部に同構造体を適用
している。構造体ラクツムは国内で唯一、建築基準法上の指定建築材料として国土交通大臣
の認定を取得し、これにより、これまで限られていた3Dプリント施工の活用範囲が大きく広
がるだけでなく、従前のプリント材を構造体に適用する場合に求められる建築物個別の大臣
認定の取得が不要となる。同社は今後、建設3Dプリント施工のさらなる普及に向け、適用案
件の拡大とプリント施工の効率化に向けた技術開発に注力していく考えだ。

　プリント構造体を適用した駐車場屋根構造物　Ⓒ清水建設

　プリント構造体・プリント構造体型枠の適用箇所　Ⓒ清水建設

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