清水建設が実工事に材料噴射型3Dプリンティング
技術を初適用
2024.11.14
清水建設は、実現場の有筋構造部材の施工に材料噴射型3Dプリンティング技術を初適用した。
適用対象は、⽇本製鉄から受注した製鉄設備建設⼯事のうち、設備基礎となる鉄筋コンクリー
ト柱2体の施工。ロボットアーム型のモバイルプリンタと自動材料製造装置を新たに開発し、
噴射型のプリント材料を鉄筋の外周から吹き付けていくことで有筋構造部材を造形する技術
だ。現場では、断面積0.4m2、高さ2mの有筋構造部材を計画位置で直接施工。材料噴射から
表面仕上げ完了までに要した時間は1体あたり2時間50分で、在来工法と比べて、施工期間が
約4割短縮したという。また、材料押出型のプリンティングにも取り組み、同じモバイルプリ
ンタで水槽構造物の型枠を構築した。同技術による造形体は在来工法で施工した鉄筋コンク
リート部材と同等以上の構造耐力と靱性を有するほか、鉄筋コンクリート構造物の施工に利
用されてきた木製型枠の使用量も減らせるため、環境負荷の低減効果も見込めるという。