安藤ハザマが日本で初めて彫刻欄間の古写真から
3Dモデルを制作
2018.06.26
安藤ハザマは、彫刻欄間の表裏2枚の古写真から3Dモデルを制作する技術を、アールテックと
井波彫刻協同組合の協力のもと、日本で初めて開発した。
同技術は、数枚の写真から複雑な形状をした立体造形物の3Dモデルを制作できるもの。従来の
復元制作は、彫刻職人が写真の歪みなどを補正した原寸大の下絵を作成し、それを木板に描き
写して有識者の指導のもと手作業で彫刻。さらに職人などが打ち合せを重ねて試作品を作る必
要があった。同技術では、完成した3Dモデルを3D-PDFデータ化しE-Mail送付すれば、遠隔地
の複数の関係者と同モデルを共有して検討可能で、形状の変更なども実際の試作品よりも作り
直しが容易なため、作業を大幅に効率化できる。さらに、3Dプリンタで簡単に模型が作れる
ため、3Dモデルと模型を併せた活用で、より精度の高い復元に向けた検討も可能。
今後同社は、国内の文化財・歴史的建造物の復元事業に、同技術を積極的に展開する方針だ。