大成建設が構造健全性をセンサー1つで簡易判定するシステムを開発
2025.09.09
大成建設は、1点の加速度センサーによる記録データから、地震発生後の建物の構造健全性を
簡易に判定できるシステムを開発した。同システムは、同社の構造健全性モニタリングシステ
ム「測震ナビ」のラインナップの1つとして開発されたもの。建物上層部に設置した1点セン
サーが地震時に観測した加速度の記録を基に、振動モデルを用いて1階床の揺れを推定し、建
物の傾き具合(層間変形角)を算定。この値と判定閾値を比較することで、構造健全性を判定
する。1点センサーの記録は、無線通信によりクラウドに送信されるため、配線工事が不要で
容易に導入が可能だ。さらに、従来の測震ナビと同じプラットフォームで運用できるため、顧
客は建物の規模や用途に応じて、高精度に判定を行う従来システムなどと、簡易判定を行う同
システムを使い分けることができる。これにより地震発生後に複数建物の構造健全性を迅速に
判定できるため、事業継続計画(BCP)の早期立案が可能になるという。
測震ナビの概要(従来システムとの比較)