国土交通省がBIMを活用したモデル事業の募集に
ついて採択した8件の提案を公表
2020.07.06
国土交通省は、当サイトの記事でも紹介した「令和2年度 BIMを活用した建築生産・維持管理
プロセス円滑化モデル事業」について、4月23日から6月1日まで提案を募集していたが、この
たび、学識経験者などによる評価を踏まえた審査の結果、8件の提案を採択し、詳細をWeb上
で公表した。
同募集は、建築BIM推進会議で策定された“BIMのガイドラインの第1版”に沿って、設計・施工
などのプロセスを横断しBIMを活用する建築プロジェクトにおける、BIM導入の効果検証や課
題分析などを試行的に行う取り組みについて、優れた提案を行った者に対し、国がその検証な
どに要する費用を補助するもの。
公募テーマは、「BIMの活用による生産性向上などのメリットの検証など」と「BIMデータの
活用・連携に伴う課題の分析など」の2種類で、補助金の額は検証などに要する経費以内かつ
5,000万円以下の額となっている。
今回の募集では、40件の応募の中から、以下の8件の提案が採択された(掲載は応募受付順)。
事業者/採択提案名
・竹中工務店/「RC 造およびS造のプロジェクトにおける BIM 活用の効果検証・課題分析」
・安井建築設計事務所、日本管財、エービーシー商会/「エービーシー商会新本社ビルにおけ
る建物運用・維持管理段階での BIM 活用効果検証・課題分析」
・東京オペラシティビル、プロパテイデータバンク/「BIM を活用した不動産プラットフォー
ムの構築による既存オフィスビルの施設維持管理の高度化と生産性向上」
・前田建設工業、荒井商店/「維持管理 BIM 作成業務等に関する効果検証・課題分析」
・日建設計コンストラクション・マネジメント/「建物のライフサイクルを通した発注者によ
るBIM活用の有効性検証」
・日建設計、清水建設/「Life Cycle BIM」
・新菱冷熱工業/「新菱冷熱工業中央研究所新築計画における建物のライフサイクルにわたる
BIM活用の効果検証と課題分析(ステージ S2~S4)」
・久米設計/「病院実例における維持管理までのワークフローを含めた効率的なBIM活用の検証」
今回採択されなかった提案のうち、建築BIM推進会議と連携し、検討内容の熟度を高めること
で今後成果物が公表された場合に、その発展性・波及性などが見込まれるものとして学識経験
者などにより評価されたものについては、「連携事業」と位置付け、試行的な建築プロジェク
トにおけるBIM導入の効果などを検証する取り組みをさらに拡大する方針だ。
また今後、事業者の同意が得られたものについては、連携事業として、ホームページ上で公表
する予定となっている。