現場ですぐに使えて生産性を向上し、
社内コミュニケーションも活性化へ導く<熊谷組>
2020.07.29
1898年に創業され、120年以上の歴史を持つ大手建設会社である熊谷組。
ダム建設やトンネル工事など多くの実績があり、民間建築においても高層建築、学校、病院、
原子力発電所など実績は豊富で、耐震技術に注力した技術開発も行っている。また、海外にも
進出しており、台湾の台北101などの超高層ビルなども手掛け、国内外で幅広く活躍している
企業である。
今回、フォトラクションの建築・土木の生産支援クラウドサービス「Photoruction」を導入し
た経緯を同社の首都圏支店作業所長 片岡成幸氏にお伺いした。
さまざまなデバイスで利用できる「Photoruction」を導入へ
「私は、いままで官庁工事系が多かったのですが、保育園、小学校、中学校、高校や、病院、
またマンションや商業ビルなどに携わり、建設業務に関わることはすべてやってきました。そ
の時もそうですが、以前から写真管理の手間をどう簡略化していくかが、ひとつの課題として
ありました。写真管理のソフトを探しているときに、展示会でPhotoructionに出会いました」
とPhotoructionを知った当時を振り返る片岡氏。
その際、「展示会でいろいろな製品を見たのですが、大半がタブレットだけで使えるものでし
た。スマートフォン、特にiPhoneで使えるものがほとんどなかった。iPhoneがこれだけ普及
している中、それを省くのは違うと思っていたので、対応しているものを探していました。
なぜそこにこだわったかというと、現場ですぐに取り出せて対応できるようにしたかったから
なんです。タブレットはすぐに出せないけど、スマートフォンはすぐに出せますよね。そして
みんなが持っている。少しでも楽に現場作業を進められるものは積極的に取り入れていこうと
思っていました。そうすることで、作業の効率化や生産性向上にもつながると考えていました」
とスマートフォンで利用できる点を重視していたという。
片岡氏は「そんな中、Photoructionはどんな端末でも使える、もちろんiPhoneでも使えると
のことだったので、説明を聞いたのがきっかけです。導入を決めたのは、どんな端末でも使え
るというのと、使いやすさというところが決め手となりました」とPhotoruction導入を決定し
たポイントを語る。
写真管理の効率化だけでなく社内のコミュニケーションにも効果を発揮
実際、現場に導入してみると、さまざまな効果があったと片岡氏。「実際、1年間現場で使っ
てみました。まず、当初の課題であった写真管理業務が楽になりましたね。以前は、デジカメ
で写真を撮って、そのデータをパソコンに取り込んでいたのですが、Photoructionで撮った写
真はクラウドに保存されているので、いちいちパソコンに取り込むという手間が省かれ、そこ
は大幅に改善されました」。
また、「是正指示書を作るのも楽になりました。図面や写真データをPDF化して印刷して、是
正指示書などを作成していましたが、現場から事務所に帰ってきて、それを作るのは結構大き
な手間でした。Photoructionを利用してからは、クラウドに写真データが保存されているし、
写真に設定している情報を元にすぐにそのデータを取り出せるので、是正指示書を作るのも楽
になりました」と業務の効率化が図れたと語る。
さらに「写真もスマートフォンがあれば現場で簡単に撮ることができるし、図面の場所をタッ
チしてその場所の写真が登録できたり、すぐにクラウド上にアップされるのも便利ですね。
どんな端末でも使えるので、事務所ではタブレットを使ったりと、その場に応じで便利に利用
しています。現場で撮ったものをすぐに見ることができるので、ほかの人との情報共有にも役
に立っています。ちょっとしたことであれば、Photoructionを見ておいて、という指示だけで
も済むのも便利ですね。社内でPhotoructionを通じたコミュニケーションも図れています」と、
情報共有の面でも効果を発揮しているという。
実際に現場からも評判で「1年間現場で使ってみて、私自身もPhotoructionの便利さを感じて
います。実際に現場で使った社員からは、写真を撮るのも簡単にできるし、管理も楽なので次
の現場でも使いたいとの声が上がっていて、引き続き新規の現場でも使用することを決めまし
た。現場からこういった前向きな意見があがってくることは、とても良いことだと思います」。
Photoructionでさらなる業務改革と生産性向上に向けて
「現在は、Photoruction以外のアプリもいろいろと使っていて、目的に応じ使いわけながら効
率的に業務を進めていますが、Photoructionでもまだ使っていない機能もあるので、今後は検
査機能なども活用し、配筋検査などで積極的に利用をしてみようと思います」と、片岡氏はほ
かの機能の活用も前向きだ。
「また、現場でのタスク管理などもこれでできるようになると、もっと効率化を図れるのでは
ないかと思っています。ネットワーク工程の機能など、こちらで欲しいものがまだ未実装で
あったりしますが、改善の余地はまだまだあると思いますね。理想は、関連する業務が、すべ
てこのPhotoructionひとつでできるようになることです」。
片岡氏は、「今後Photoructionは、新しい機能がどんどんリリースされると聞いています。機
能が豊富になると、操作なども複雑になりがちですが、Photoructionはシンプルで使いやすい
ことが最大の武器だと思っています。たくさんの機能が追加されても、現状のスマートな使い
心地は維持してほしいですね。建設業界はまだまだアナログなところがありますが、今後はま
すます変革が必要になってくると思っています。またIT業界も日進月歩の進展をしているので、
新しいものは次々に出てきますよね。慣れたものから新しいものに変えるのは、きっかけと
パワーを要するものですが、クラウドサービスだからこそできる導入の手軽さと、フォトラク
ションのサポート体制、開発スピードに期待して、社内でももっと広めていきたいですね。便
利なものは、新しいものでもどんどん取り入れていきたい」と意欲的だ。
さらに、「私としても会社としても、業務改善や生産性向上に向けてたくさんやりたいことが
あります。外国人も増えてきているので、多言語にも対応したPhotoructionが今後ますます便
利になり業務改革につながることを期待しています。Photoructionを使えばそれが実現できる、
近い未来にこれ一つで完結するようなそんなサービスに成長してくれることを願っています。
特にフォトラクションは、社長をはじめ多くの建設業出身者が開発を進めているとのことなの
で、業界の知見をもったメンバーによる製品に大いに期待をしつつ、今後も応援をしたいと思
います」と語り、片岡氏はさらなる期待をこめる。
「Photoruction」の詳しい情報は、こちらのWebサイトで。