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発表! ArchiFuture Web
2019年人気記事ランキング

2020.01.29

ArchiFuture Web は、2015年4月のオープンから4年9ヵ月が過ぎましたがおかげさまで、
建築業界に認知度が一層広がってきまして、ページビューはますます増加しています。
オープンからお正月休みなどを除いて、毎日(平日)記事を更新していまして、「最新10行
ニュース」「コラム」「ソリューションニュース」などのすべての記事の掲載本数は2019年
の1年間で487本もの本数となりました。
前年より5.4%も多い487本となり、1年間の平日の日数で計算すると初めて1日平均
で2本を超える本数を掲載したことになります。
 
各記事・コンテンツの内容については、「コラム」「最新10行ニュース」を中心に、おかげさ
まで、高い評価をいただいています。
では、実際にはどの記事・コンテンツが、人気が高かった(ページビューが多かった)ので
しょう?
そこで年の初めに「ArchiFuture Web 人気記事ランキング」の<2019年版>を発表したい
と思います。気になるランキングのベスト5をArchiFuture Webの中でも人気の高い、「コラ
ム」「最新10行ニュース」の2つのカテゴリーごとに発表します。
 
<コラム人気記事ランキング 2019年分>
第1位「BIMソフトを触る人が軽いプログラミングを覚えた方が良い5つの理由」 
    石津優子氏 4月4日掲載
第2位「なぜ、僕はA.I.に関わるのか」 日建設計/山梨知彦氏 1月22日掲載
第3位「【BIMの話】データはじめました」 竹中工務店/石澤宰氏 12月3日掲載
第4位「建設業界とIT業界の共通点」 清水建設/丹野貴一郎氏 8月8日掲載
第5位「“BIM的世界”における“人・組織の周辺”その3」 スターツコーポレーション/
    関戸博高氏 7月11日掲載
 
コラムの年間第1位は、ジオメトリデザインエンジニア/石津優子氏の「BIMソフトを触る人
が軽いプログラミングを覚えた方が良い5つの理由」でした。5年目にして、Archi Future
実行委員以外の人が初めて年間第1位となりました。
このコラムは、BIMソフトに関わっているすべての人達にとって、本格的なプログラミングで
はなく、あくまでも自分の業務の効率化に向けた軽いプログラミングについては覚えた方が絶
対にメリットが高いということについて書かれたものです。建築業界でもGrasshopperや
Dynamoといったビジュアルプログラミングの利用が広がり、プログラミングを覚える必要性
を感じている人が最近増えつつある中で書かれたタイムリーな内容で、大変面白いコラムでし
た。“覚えた方が良い5つの理由”という、多くの人が“5つの理由”を知りたくて読みたくなる
タイトルだったことも大きな人気を博した理由となりました。
 
続いてコラムの年間第2位は、日建設計の山梨氏の「なぜ、僕はA.I.に関わるのか」でした。
1年目から3年連続年間1位を達成した山梨氏の1年での年間1位返り咲きはなりませんでし
たが、これで5年連続ベスト3以内となり、1年目から毎年ベスト3に入っているのは山梨氏
だけで、不動の人気ぶりを示しました。
本業である建築のデザインという職能を時代に合わせてアップデートすることを目的として、
極めて限定的な領域でのA.I.の利用を目指す山梨氏がなぜA.I.に積極的に関わりたいと思うよ
うになったのかについて書かれた内容となっています。“A.I.は、専門家を駆逐する?”や“言葉
が生み出す三次元的な構造”など、さまざまな大変興味深い考察や今後のさらなる展開につい
て書かれた、大変面白いコラムです。
 
コラムの第3位は、竹中工務店の石澤氏の「【BIMの話】データはじめました」が入りました。
石澤氏はArchiFuture Webのオープン時からかなり人気の高いコラムニストですが、意外にも
初の年間ベスト5に入りとなりました。
イギリスの会社がユーザーからフィットネスデータの提供を受ける代わりに、Apple Watchを
安く販売する事例や、中国の杭州の都市ブレインの取り組みおよびAlipayの普及によるキャッ
シュレス化などの海外のいくつかの事例をもとに、建築そのものよりも建築のデータの方に価
値があるという視点の重要性とその取り組みをできるだけ早く開始すべきことを書いた、読み
応え充分のコラムです。
 
また、第4位は清水建設の丹野氏の「建設業界とIT業界の共通点」でした。丹野氏も初の年間
ベスト5に入りとなりました。
このコラムは、丹野氏がIT業界から約1年前に同じ部署へ加わった人に聞いた、「IT業界側の
視点から見える建設業界と両業界の共通点」について書かれたものです。“IT業界で当たり前
のように使われている「プロジクト」という言葉自体がそもそも建設業界のワークフローが
お手本になっています”や、“システム開発プロジェクトの流れは建設プロジェクトの流れを踏
襲しています”など、目から鱗の話が盛り込まれた、とても面白いコラムです。
「建設業界とIT業界の共通点」という、書かれてそうで書かれてなかったテーマ・タイトルが、
逆に多くの方々の興味を引いた要因でした。
 
コラムの第5位は、スターツコーポレーションの関戸氏の「“BIM的世界”における“人・組織の
周辺”その3」が入りました。一昨年の10月にコラムニスト・デビューをした関戸氏も初の年間
ベスト5入りとなりました。
スターツコーポレーションの社長、副会長という要職を昨年前半まで合わせて約20年にも渡
り務められていた関戸氏は、コラムで継続的に経営的視点から「BIM的世界」について書かれ
ています。このコラムは、現状スターツ・グループでAIやBIMに関係する仕事をしている部門
が、実際にどのように組織され、どれぐらいの人数で、どのような業務を担当しているのかを
具体的に紹介したもので、BIM情報を経営資源として有効活用するための組織づくりを目指す
企業の方にとって、非常に参考となる力作でした。
また、その実現のために必要な要素としてオープン・イノベーションの重要性などを説いてい
て、経営層や幹部候補生にとっても必見のコラムといえるでしょう。
 
続いて、最新10行ニュースの人気記事ランキングです。
<最新10行ニュース人気記事ランキング 2019年分>
第1位「大成建設が社内のBIMノウハウをパケージ化したソフトをリリース」6月25日掲載
第2位「国土交通省が建築BIM推進会議を新設し官民一体の推進体制を構築へ」5月7日掲載
第3位「清水建設がコンピュテーショナルデザインを全社設計部門に展開」9月2日掲載
第4位「国土交通省がBIMの取り組みを拡大しVRや情報共有を積極活用へ」4月1日掲載
第5位「梓設計らが革新的なワークプレイスの実現に向け実証実験を開始」10月4日掲載 

最新10行ニュースの年間ベスト3に入った3つのニュースのページビューにはほとんど差が
なく、こんなに差がなかったんだと驚いたほどのかなりの接戦となりました。そんな中で、大
接戦を制して第1位になったのは、大成建設が社内で蓄積してきた「BIM規格」のノウハウを
パッケージ化したRevitのアドインソフトの提供を開始するという記事でした。スーパーゼネ
コンの1社である大成建設の社内のBIMノウハウをパッケージ化したソフトが販売されるとい
う、かなりセンセーショナルなニュースは、大きな話題となりました。
第2位は、国土交通省が、官民が一体となってBIMの活用を推進するために「建築BIM推進会
議」を新設するという記事でした。国が主体的に建築分野においてBIMを通じ情報が一貫して
利活用される仕組みの構築を図り、本気でBIMの活用を推進することを表明したこのニュース
は、非常にインパクトが高く、これまでBIMに躊躇していた中小規模の企業や地方の会社など
に、“BIMには必ず取り組まなければならない”という認識が広がりました。その影響は大きく、
前年のArchi Future 2019には中小規模の企業や地方の会社からの事前申し込みが非常に増加
しました。
第3位は、清水建設がコンピュテーショナルデザイン手法を全社設計部門に展開するためのプ
ラットフォームを構築し、組織的運用を開始したという記事でした。スーパーゼネコンの清水
建設が高度なコンピュテーショナルデザイン手法を、なんと全社設計部門において展開すると
いう、これもセンセーショナルなニュースで、大変多くの関心を集めました。
第4位には、「国土交通省がBIMの取り組みを拡大しVRや情報共有を積極活用へ」が入りまし
た。国土交通省が2019年度に発注する営繕工事においてBIMの試行を拡大するという記事で、
その内容は注目を集めました。この発表から一気に内容を拡大した「建築BIM推進会議」を新
設するという発表がされたのは、1ヵ月後のことでした。
第5位の梓設計の記事は、大手組織設計事務所である梓設計が、ソフトバンクらと連携し、
働く人のパフォーマンスを最大化させる革新的なワークプレイスの実現に向けた実証実験を、
同社本社で実施するというニュースでした。温湿度や照度、騒音などの環境データを取得でき
るセンサーや、人感センサーを同社本社に設置してデータの有用性を検証し、より高度な分析
を行うという興味深い記事でした。
 
まだまだご紹介したい記事・コンテンツがたくさんあるのですが、記事が長くなりすぎますの
で、「コラム」「最新10行ニュース」のベスト5に絞ってご紹介をさせていただきました。
ベスト5以外にも面白い記事・コンテンツが目白押しです。「コラム」「最新10行ニュース」
「事例紹介」「ソリューションニュース」など、それぞれの記事・コンテンツのバックナン
バーのタイトルをまずはご覧いただき、気になった記事をぜひご覧いただければ幸いです。
2020年も、ArchiFuture Webを引き続きご愛読くださいますよう、何卒よろしくお願い申し
上げます。